エコニールは、イタリアの合成繊維メーカー・アクアフィル社が開発した古い漁網や廃棄プラスティックを100%原料とする再生ナイロン糸です。不純物を取り除くことで従来のリサイクルナイロン糸にない白さを実現し(白度が高い=染色時の発色が美しいということ)、ハイブランドやメゾンで続々と採用されてます。
日本で浸透していくのはこれからで、現在、エコニールと契約している丸編みニッターは全国でもカネマサ莫大小だけだそう。今回はそんな次世代サスティナブル素材を用い、カネマサ莫大小にしかできないハイゲージニットが誕生しました。その名は「タフノワール」。
「耐久性のイメージが強いナイロンですが、じつはテキスタイルとしてのクールな表現力もある。今回は黒がテーマだったので、程よく光沢をたたえる高級感を取り入れたいと考えました」とは代表の百間谷浩平さん。カネマサが得意とする36ゲージの高密度で編み立てる超ハイゲージ裏毛に、表糸と中糸にはエコニール、肌に触れる裏糸にはスーピマコットンを使い、光沢感・深い黒、そして着心地を実現しました。
「エコニールは、専門用語で”生糸(なまいと)”と呼ばれる撚りのない状態で使用しています。編み立ては、90本ある糸のテンションを1本づつ0.1ミリ単位で調整したりと非常に難しかったですが、生糸のおかげでほぼ凹凸がない目面と濃い黒が表現でき満足しています」。ナイロンなのでガシガシ洗え、裏面は綿で吸水性も抜群。上質さをタフに纏える一枚です。